【学校では教えてくれない正しい目標設定の仕方とは?目標設定のシートを使う前に考えておくこと】

新年1発目ということで…というよりも更新が遅すぎて、今更感がありますが…
とりあえず、せっかくの新年最初ということで

目標設定

についてご紹介したいと思います。

あなたは、いつもどのように目標を設定していますか?

仕事上の目標でも、子どもに対しての(子どもとの関わりでの)目標でも、あなたのライフスタイルの目標でも……なんでもかまいませんが、いつもどのようにして目標を設定していますか?

そして、その目標の立て方は本当に正しいですか?

実は目標の設定の仕方にはちゃんとした方法・順序があります。

今回はドラッガーの経済学を元した、私もサラリーマン時代に実践していた「目標設定の方法」をご紹介します。

 

「目標」とはなにか

 

そもそも「目標」とはなんでしょうか。
似たような言葉に「目的」というものもありますが、

「目標」「目的」

の違いはなんでしょうか。
まずは、この違いからはっきりさせていきましょう。

 

 

「目標」と「目的」の違い

まず、「目標」ですが

1 そこに行き着くように、またそこから外れないように目印とするもの。

2 射撃・攻撃などの対象。まと。

3 行動を進めるにあたって、実現・達成をめざす水準
※出典:小学館 / デジタル大辞泉

というようになっています。

次に、「目的」ですが

1 実現しようとしてめざす事柄。行動のねらい。めあて。

2 倫理学で、理性ないし意志が、行為に先だって行為を規定し、方向づけるもの。
出典:小学館 / デジタル大辞泉

というようになっています。

 

一見すると似たような意味と感じられますが、明確に異なります。

それは、

 

「目的」
とは最終的なゴールを意味しています。

 

「目標」
とは要所要所の具体的なポイント
ゴールに行きつくまでの目印
という意味しています。

このような違いがあります。

では、そもそもなぜ目標設定を設定する必要があるのでしょうか?

 

 

なぜ目標を設定するのか?目標設定をする理由とは?

「目標」とは、嫌なことでも面倒なことでも達成できるよう、「自分を律する」ために設定するものです。少し言い方を変えれば

達成できないから設定する

とも言えます。
つまり、そもそも普通に生活していて簡単に達成できるものをわざわざ「目標設定」することはないということ。
できないから、設定するものです。

 

人は簡単で楽な方へと進む傾向があります。

これは生き物としては本能的なものであり、仕方のないことです。
脳としても、いくつかの選択肢があった場合に、わざわざ辛く大変な方を選ぶ必要はありません。

可能な限り、安全で楽で快適なリスクのない方向を選んでいくことが自然なのです。

 

人は、本能的に安全で楽で快適なリスクのない方向へ流れると言いましたが、何かを成し遂げるとなると本能に従っていては達成できません。

例えば、漢字テストで100点を取りたいと思っても、実際には「勉強したくない」というのが本音。
この本音(本能)に従っていては、100点は取れないということです。

 

だからこそ、いかにして

「本能の力を断ち切るか」

が、何かをなしとげる際にポイントになってきます。
その際に活用するのが「目標」です。

本能のままなんとなくで生きていたら当然何も達成できないわけで、だからこそ目標が必要なのです。そのように理解できれば目標設定の準備はまずOKです。

 

 

誰も知らない3つの種類

・目的と目標の違い
・なぜ目標を設定するのか

これらがわかったところで、次に具体的な目標設定のフローを説明します。

あまり知られていませんが、目標には3つ種類があると言われています。

  1. 達成目標
  2. 行動目標
  3. 実行項目

の3つです。仮にこれを

「クラスの漢字テスト(10点満点)の平均点を8,5点以上にする」

という目的(ゴール)をもって目標を立てたとします。

 

 

達成目標

まず「達成目標」ですが、これは達成すべき目標のことで、言い換えれば「目的(最終ゴール)」とも言えます。
そして、これは通常期間と数値で表現する。


「今月の漢字テストのクラス内平均点を8,5点以上達成」

 

行動目標

次に「行動目標」ですが、これは達成目標の実現に必要な行動内容のことです。具体的にどういう行動を実行していくかということになります。

そして、これは通常達成目標(最終ゴール)に対して複数存在します。いわば手法のことで、上記の漢字テストの例で言えば、平均点を上げるための手法(手立て)がいくつもあるということです。


「テスト範囲の漢字(10個)は1日4回は練習する」

 

 

実行項目

最後に「実行項目」ですが、これは行動目標の実現のために必要な「今日誰が何をどうするか」というやるべき内容のことです。


「朝の時間と帰りの時間に1回ずつ、月、水、金は昼休みに、火、木は15分休みに1回、宿題で1回書かせる」

 

めちゃくちゃ簡単に単純化したものですが、こんなイメージです。

 

 

目標を設定する上での大切なポイント

では、こういった目標を立てればいいのかと言えば、そうではありません。目標を立てるうえで大切なポイントがいくつかあります。

 

①達成-行動-実行とつながりのある流れで組み立てる

 

まず、達成目標・行動目標・実行項目、この3つがきちんとつながるように組み立てましょう。つまり…

実行項目が達成されれば必ず行動目標が達成されるようにし、行動目標が達成されれば必ず達成目標が達成されるようにする。

ということです。
目標を掲げて「頑張るぞ!」という人が90%以上だと思います。

「ダイエットで5kg痩せる!」
「○○大学に合格する!」
「売上前年比120%!」

 

こういったいかにも数字が入り、それっぽい目標を掲げても

作っただけ(掲げただけ)

というのが多いです。
目標は「よし、やるぞ!」ではいけません。

「今日どこで誰が何をどのようにするか」

が明確である状態まで具体化しなければ、目標は達成できません。
最終的な達成目標(目的)というのは、理想的なもの、理想論に過ぎません。
ですが、この理想論である目標数値を、今日の現実的なタスクである具体的な作業まで落とし込むことが目標設定です。

「最終ゴールである達成目標」
「それを実現するために細分化された行動目標」
「今日やるタスクまで落とし込んだ実行項目」

―この3つを具体化します。

人は楽な方に流れると先ほども話しました。誰もが心当たりがあるはずです。それなのに世の中のほとんどの人が「自分を律する目標設定」をしません。

それは「面倒くさいから」だと思います。
そして、具体的に設定しないからこそ

「今日どこで誰が何をどのようにするのか」がわからず…

……まあいいか…

で逃げてしまうのです。

「毎日本を読む」
「休日も早起きする」

というのでは、誰も達成できません。
具体的に

「毎夜22時から23時の間15ページ/1日 読破するまで続ける」

「土曜日は7時に起きて朝食をとり、8時から掃除と洗濯、9時からは11時までは○○…」

 

と誰でもが変わるような行動を設定しなければ、逃げ出してしまうのです。
大切なことは

・誰もが楽な方へとリスクのない方へと流れてしまう
・言い訳はいつでも立派で、あなたにとっては都合がいい

ということ。どうしても実現したい目標があるのであれば、しっかりと行動レベルにまで落とし込んだ目標の設定が必要なのです。

 

 

②1週間単位で必ず振り返りと反省を行なう

 

「振り返り」は必ず行ないましょう。
計画を立てただけで終わる人も多いのが事実。一週間などで区切って達成目標と行動目標の進捗がどうであったかを確認します。

・うまくいった点
・うまくいけなかった点

フラットな気持ちで観察し修正します。
ここで最も大切なことですが

うまくいかなくても、自分を否定しない

ということです。
よくあるのが、計画通りにいかなったことで「あぁ…自分はダメだ」と思う人がいます。

それは違います!!

うまくいかなくてもいいです。
最初から全てうまくいく人はいません。最初に立てた計画(目標)も完璧であるはずはありません。
あなたのイメージの中で作り上げたものですから、最初からうまくはいきません。

それなのに

「うまくいかなった」=「自分はダメ」

というレッテルを貼ってしまう人が多いです。

 

目標を設定してそれに向かって行動した結果、思わしくない結果だったとしても、フラットな気持ちで素直にそのままの結果を受け止めます。
そして、そこから

・何をどういう風に修正すればいいのか
・来週は何をどういう風にすればいいのか

を考えて修正改善を行い続ければ、理論上はいくつかの答えにたどり着きます。
これは基本的なPDCAサイクル〈Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)の 繰り返し〉です。

 

 

③「行動目標」をいくつか設定しておく

この仕事(教職)であれば、本当に日々予想だにしないアクシデントが起こります。
こちらとしては、「今日はこうしてこの後に…」とスケジュールをイメージしていたとしても、その通りに行くことは稀。

・急な体調不良
・友達同士のいざこざ
・器物破損

などなど、予想だにしないできことが起きるのが常です。
その中で、「行動目標」を1つだけしか設定していないと、代えが効かず最終的な達成目標を実現することが非常に困難になります。

そのため、複数の「行動目標」を設定することが必要になります。そして、それに付随する「実行項目」も行動目標の分だけ存在することになります。ただしあまり多過ぎてもややこしくなってしまうので、だいたい3つ以内に収めることをお勧めします。

 

 

目標設定のまとめ

 

ざざぁ〜っと書いてみましたが、一読すると

「目標設定だけでも大変だ…」

と感じる人が多いのではないでしょうか。

……ですが、実際はその通りです。
本来であれば、目標の設定はかなりの時間がかかります。

なんとなく考えて…

「よし、今年の目標はこれだ!」

という感じで5分で書いて終わりの目標では達成できないからです

綿密に具体化して、それを実際に行動に移して検証し、振り返って修正して改善をして、また実行に移す…これを繰り返す…
このフローを続けていくことが、最終的な目標達成の道となります。

そして、今回の例は「仕事」という切り口で出してみましたが、プライベートや自分のライフスタイルにおける目標もあるはず。
例えば

・家族みんなで海外旅行にいく
・車を買う

など。
その1つ1つの目標を具体化するとなると、やはり数時間ほどの時間はかかるはず。
目標を設定するとは、本来非常に労力と時間が必要なものなのです。

 

ですが、もちろんこれを絶対にしろと言うつもりもなく、

こういうものだよ

とお伝えしているに過ぎません。
1つの参考にして頂ければと思います。

 

 

人は意識を変えることはできません。

「よし、明日から頑張ろう!」
と思っても、行動できないのです。それはただ単に意識を変えようとしたからです。
人は思っただけで、実際に行動に移すことは本当に至難の技なのです。それは、相手が「本能」だから。
その本能に打ち勝って、目標を達成するためにも参考いただけると幸いです。

「現状を打破したい」
「少しでも成績を上げて家族に楽をさせたい」

そうやって思っているのであれば、例えば半年・1年と期間を区切ってこの1年挑戦してみてはいかがでしょうか。

 

目標設定シートや管理シートなど、さまざまなツールもあります。
そういった目標達成のシートなどを利用するのも1つですし、アプリなど電子デバイスを利用するのもいいと思います。

あなたに合った方法で取り組んでみて下さい。

 

 

今回も、最後まで閲覧いただきありがとうございました。

 

 

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